破たんリスクの小ささが魅力

 下落が続く新興株市場で逆行高を演じているのが、ミクシィ、楽天をはじめとしたインターネット関連株。景気後退懸念が高まるなかで、なぜネット株なのか。ネット企業は一部を除き設備投資型企業ではなく、業績伸長につれてキャッシュも自動的に積み上がる構造。この辺がキャッシュ不足に陥っている不動産業界などと違い、経営破たんリスクは極めて小さい。「成長性」と「ディフェンシブ」を兼備する稀有なセクターとして人気を集めている。

 個別企業に好材料が出ているのもプラス。ミクシィの場合、欧米への事業進出の報道や、業績が順調なことも安心感を生んでいる。4-6月期決算は売上高28.8億円(前年同期比34%増)、営業利益10.1億円(同11%増)と予想を上回ったほか、新サービスの「mixiコレクション(ミクコレ)」が計画を上回る出足となっていることもプラス。音楽サービス、モバイル有料コンテンツといった新サービスも将来は収益に貢献してくる。ミクシィの株価は今年7月の安値60万円から9月初めには92万円と50%超の上昇となっている。

 楽天の株価も堅調。「楽天市場」の台湾進出を始めたほか欧州拠点も設立。ミクシィ同様、国内で高いシェアを得た企業が海外進出を事業戦略とする動きが目立つ。また、サイバーエージェントは7月の売上高の伸びが30.5%と今年最高になったことが好感された。

 新世代のネット企業にも関心が集まる。昨年新規上場したスタートトゥデイは“仮想空間内でのショッピング”というコンセプトが大当たりし、2009年3月期は年商100億円を見込む。介護・医療業界に特化した人材ビジネスをネット上で展開するエス・エム・エスはまだ創業5年で伸び盛り。全体相場が下落するなか、新規上場して5か月余りで株価は6倍以上となっている。(有賀勝久)