ケーススタディ“韓流”IT TRY&ERROR

eラーニング国際博覧会を開催 デジタル教科書に注目集まる

2008/09/29 16:05

週刊BCN 2008年09月29日vol.1253掲載

12.今回のテーマ■eラーニング(上)

 韓国内外の優秀なeラーニング製品と技術が一堂に会する「2008年度eラーニング国際博覧会(e-Learning Expo Korea 2008)」が2008年9月9日から11日までソウルで開催された。今年で3回目のこの博覧会は「Design Your Future with e-Learning(あなたの未来をeラーニングと共に)」をテーマに、韓国の中央官庁である文化観光体育部、教育科学部、知識経済部が共同主催している。そのほかにも教育庁など8機関が共催する大規模な展示会と、国際カンファレンスの同時開催となった。

 カンファレンスは、創意的人材養成のための教育情報化政策および未来教育力量強化をテーマとする「eラーニンググローバルリーダーズカンファレンス2008」のほか、アジア各国のeラーニング政策や協力の方策などについて議論する「アジアカンファレンス」、新しいシステムやデバイスに合った教育コンテンツを議論する「エデュテイメントアジアコングレス」などに分かれ、熱い議論が展開された。

 展示会には韓国から70社、海外12か国から20社が参加。テーマ館、企業館、国際館、大学eラーニング支援センター館に分けられた300ブース規模で開催された。カンファレンスは専門家や関係者向けだが、展示会は一般観客向けにeラーニングとはどんなものかを広めるのが役割なので、楽しく体験できる展示が並んだ。

 特に注目を浴びたのは未来の教室システムを体験できるユビキタス教室とデジタル教科書、130インチの電子黒板、教科書の映像コンテンツを見ることができる仮想現実のような実物画像機だった。これは実際にソウル市郊外の小学校に導入され実証実験が行われているシステムで、展示場では誰でも機材を使って授業を体験できるコーナーが設けられた。

 テーマ館は政府のeラーニング支援政策を広報するもので、小学校で実証実験が行われているユビキタス教室、デジタル教科書、HMD(Head Mounted Display)を活用した教育システム、教師向けNEIS(教育行政情報システム)、ロボット、増強現実基盤次世代eラーニングなど、政府の支援で行われた各種技術が展示された。企業館では海外30か国から招待されたバイヤーとの輸出商談会が開催された。(趙 章恩●取材/文)
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