ITコーディネータ(ITC)の私は、中小企業のウェブマーケティングの支援では、任せきりで案件を請け負うのでなく、ユーザーと一緒にウェブサイトをつくり上げることが大切と考えている。だから、まず私から現状の問題点をお話しして、そのうえで中小企業の要望をうかがい、彼らの顧客の声を意識したサイトに仕上げていくことを心がけている。
かつて、商品アイテムの数を増やすことを再優先にして、商品ページにはメーカー提供の写真と商品仕様を載せるだけというユーザーのウェブサイトの改善を支援したことがある。私は、この企業の経営者に、「商品アイテム数の増加だけでは、閲覧者は増えても、売り上げの向上につながるサイトの本質的改善にはならない」とお伝えした。経営者は、このままではいけないということを理解してくれて、その後、商品写真や掲載文章を、お客様を意識した内容に変更した。その結果、売り上げを大幅に高めることができた。
中小企業にうかがうと、経営者が一人でいくつもの業務をこなしていて、業務の効率化ができていない場面に出会うことがある。とくに、ウェブサイトを改善して受注案件が増えた企業では、従前よりも作業量が増大しているので、非効率な業務に気がつくことが多い。しかし、往々にして業務効率化に対する意識が低い経営者が見受けられ、意識が高い経営者であっても、中小企業の限られた経営資源では、対策が難しいことがある。このことは、ITCにとって解決しなければならない課題だ。
ウェブマーケティングの進展は著しく、中小企業がインターネット上でお客様の目線を大事にした「おもてなし」を容易に実現できるようになってきた。その反面、おもてなしの実現には、ウェブサイトのつくりっぱなしでは不十分で、絶えず更新が必要なので、中小企業にとって負担は大きい。それでも、ユーザーとITCが密接に連携して取り組めば、困難を乗り越えていくことができると信じている。(談)(真鍋武)