ECサイトの運用を効率化するために、コンテンツ管理システム「EC-CUBE」を導入した伊藤家具(伊藤兼次社長)は、サイトに掲載する商品点数を増やしたところ、サイトの動作が遅くなった。そこで、店長の伊藤元雄専務取締役は、千葉県で活動している谷内剛ITコーディネータ(ITC)に相談した。
谷内ITCは、まず、伊藤家具の自社サーバーが老朽化していることに目をつけた。サーバーを刷新したところ、「ECサイトのページを閲覧するためにかかっていた時間が、それまでの約30秒から半分くらいにまでに減った」(伊藤専務取締役)。ただ、それでもページの閲覧に10秒以上の時間がかかるという、別の問題が残っていることがわかった。
谷内ITCは、次にリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)に問題があると推測した。「EC-CUBE」では、MySQLとPostgreSQLのどちらかをRDBMSに使用できる。伊藤家具では、従来から利用していたMySQLを「EC-CUBE」導入後も継続して使用していた。しかし、MySQLを「EC-CUBE」で利用すると、動作環境が悪くなるという他社の事例がいくつか出ていたのだ。
PostgreSQLに刷新してみると、「劇的に動作が改善した」(伊藤専務取締役)という。11年の夏に刷新したが、商品点数が3000点を超えても安定して稼働。そのおかげで、12年には売上高を前年の約2倍に向上できた。
現在、伊藤家具では、谷内ITCと協力して、新たなECサイトを制作中だ。伊藤家具のECサイトは、立ち上げた時期が早かったこともあって、後発の競合サイトと比べてサイトの構成が古くなっている。また、「顧客のニーズが多様化していて、ただ3000点の商品を掲載しているだけでは効果的ではない。顧客をセグメントして、より商品の魅力を訴求しやすいECサイトをつくる必要がある」(谷内ITC)。そこで、輸入家具のニーズが高いとみて、デザイナーズマンション向けに特化したECサイトを構築中だ。伊藤専務取締役は、「来年の消費税増税に向けて、現在、家具の需要が高まっている。今年7月には新しいECサイトを完成させて、拡販につなげたい」と意欲をみせる。(真鍋武)

伊藤家具のECサイト