
鹿島 亨 社長 当社では、かねてより収益性の高い自社IP(知的財産権)製品ビジネスに力を入れてきている。現在のところ、旧来型のビジネスの方が売り上げに対する影響力は大きく、ビジネスとしてもうまくいっているが、この先、これまでと同じビジネスでは長持ちしないだろう。リスクをとってでも次への投資をしていく必要がある。とくにクラウド、モビリティといった分野に注目しており、クラウド環境を含めたITリソースのセキュリティとコンプライアンス管理を強化するソリューション「cavirin(キャバリン)」は評価が高く、大変好調。また、モビリティ=ワイヤレス通信として、同分野に強い米Proximと業務提携し技術を磨いている。
そして、それらの技術にくわえ、当社がもともと得意としている組み込みソフトウェアの技術を結集すると、IoTへとつながる。そこで、次の自社IP製品はIoTを考えており、社員の意気もIoTへと向かっている。実際に開発事例もいくつか出てきた。当社のビジネスは、開発、運用・構築、販売の三つに分かれ、それぞれ55%、20%、25%という売り上げ構成だが、自社IP製品ビジネスが効いてきており、販売事業の収益が上がってきた。今後、自社IP製品を増やしていくとともに、IoTへの取り組みを進めていく方針だ。
2016年は、中期経営計画(2016年3月期~18年3月期)の2年目にあたる。目標を達成できるよう、考えてきた仕掛けを着実に実行していきたい。