プリンタ×クラウド
<プリンタ×クラウド>第14回 キヤノンMJ(下)業務特化型アプリとの連携
2017/06/14 09:00
週刊BCN 2017年06月05日vol.1680掲載
ペーパーレス化が進んでいるといわれているが、流通や小売り、医療などの現場ではプライスカードやPOPなど、細々とした印刷物のボリュームはまだ多い。こうした分野は業務に特化したアプリケーションとセットにすることで、顧客や販売店に提案しやすくなる。
キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、小売業向けにPOP制作システムとカラーレーザープリンタのセット提案を進めている。プライスカードというと、デジタル値札が登場し、デジタル化が進んでいると思われるが、オフィスデバイス企画本部ビジネスプリンタ企画部の寺久保朝昭部長によると、「デジタル値札は逆に減っている。端末ごとの電池管理などのメンテナンスのコストと手間がかかってしまうからだ。また、紙の値札のほうが視覚的に訴えるので、購買に結びつきやすい」と話し、小売りの現場では、プライスカードやPOPの印刷ボリュームは減少していないという。
セットで提案しているPOP制作システムは、グループ会社であるキヤノンプロダクションプリンティングシステムズ(キヤノンPPS)が販売する「ポップエース」で、店頭に掲出する値札や販促チラシ、案内表示などのPOP作成に特化したアプリケーションだ。プライスPOP市場では2位のシェアをとっている。
業務アプリケーションはクラウド型が主流だが、“売価”という他店に知られたくない情報を扱っているため、「クラウド化のニーズはあまり高くない」(寺久保部長)という。しかし、離れた店舗、事業所で情報を共有したいというニーズは高い。
そこで同社が提案したのがアプリケーションのウェブ化だ。ウェブサーバーに本部で作成したPOPやチラシを保存し、店舗担当者が必要な分だけ印刷する。膨大なPOP、チラシデータのなかから必要なものだけを抽出できるように、検索機能も搭載した。なお、ウェブサーバーにインストールしているアプリケーションをデータセンターなどに導入、クラウドとして利用することも可能だ。
このほか、薬情印刷システムとセットでブラウザ機能を搭載したプリンタの提案も進めている。PCレスで電子カルテなど、サーバー上にある医療システムにアクセスできるので、薬袋の印刷などに需要が高い。業界のニーズに合わせ、セキュアな環境を保ちつつ、クラウドのような利便性を備えたウェブ型印刷ソリューションを展開している。
ペーパーレス化が進んでいるといわれているが、流通や小売り、医療などの現場ではプライスカードやPOPなど、細々とした印刷物のボリュームはまだ多い。こうした分野は業務に特化したアプリケーションとセットにすることで、顧客や販売店に提案しやすくなる。
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