前回注目のAI技術として「異種混合学習」と「RAPID機械学習」を紹介した。このうち「RAPID機械学習」は、パッケージソフトウェアとして販売している。ソフトウェアの販売パートナー向けの支援プログラムも提供しており、さらなる販売強化を目指す。(山下彰子)
NECのソフトウェアパートナー制度として、2004年に「Partner Program for Software」を設立した。今回、5月にRAPID機械学習に絡めた新メニューを追加するにあたり、パートナー制度名を「NEC Software WORKS」に変更した。
また、名称変更とともに特典メニューを一新。売り上げや販促施策推進などのマーケティング活動に応じポイントを発行し、貯まったポイントに合わせて特別なライセンスの利用権やノベルティなどの各種特典と交換できる「マイレージプログラム」など、19のメニューを提供する。今後、プログラムの対象となる製品を拡大していき、3年間で新たに100社のパートナー企業の参画を目指す。
荒井匡彦
デジタル戦略本部 兼 AI・
アナリティクス事業開発本部
シニアマネージャー
5月の名称変更とともに新たに追加したメニューが「NEC Software WORKS for
RAPID機械学習」だ。AIを活用して各事業、業務効果を解決する動きが活発化している背景を受け、RAPID機械学習をより提供しやすくするため追加した。デジタル戦略本部兼AI・アナリティクス事業開発本部の荒井匡彦シニアマネージャーは、「販売パートナーをしっかりサポートすることで、エンドユーザーが導入しやすくなる」と新メニューを追加した経緯を語る。
対象となるのは、製品やサービスにRAPID機械学習を組み込むソリューションパートナーと、構築・導入コンサルテーション・運用支援などRAPID機械学習に関連する技術支援サービスを提供するテクニカルパートナーだ。同プログラムを通じて、パートナー企業と外観検査、故障予兆検知、不正検知、マーケティング分析、人材マッチングなど、RAPID機械学習を生かした新たなソリューションの創出を目指す。
具体的な提供メニューは、パートナープログラムごとに、パートナー企業に合わせたソフトウェア製品の活用シナリオやビジネスコンセプトを検討する「ビジネス共創ワークショップ」、もち寄ったアイデアを出し合いながらソリューション開発を進める「RAPID Technical Camp(技術交流会)」などで、年会費は30万円。リリースした5月時点で、15社のパートナー企業から賛同があったという。