NECは11月9日、10日に、東京・有楽町の東京国際フォーラムで「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017」を開催した。今回は「Orchestrating a brighter world ~デジタルトランスフォーメーションで共に創る未来~」をテーマに、講演やセミナー、展示を実施した。NECが実現しようとしているデジタルトランスフォーメーションとは何か。(山下彰子)

 セミナーや展示コーナーでは、顔認証技術やAI技術群「NEC the WISE」、IoTなど、最新のソリューションやテクノロジーを紹介した。毎年恒例となっているのが、自社の最新の取り組みを社長が紹介する基調講演だ。
 
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新野 隆
代表取締役
執行役員社長
兼CEO

 登壇した新野隆・代表取締役 執行役員社長 兼CEOは、まずデジタルトランスフォーメーションについて、「実世界を見える化し、さまざまな分析をすることで、ヒト・モノ・コトに新たな意味を付加し、それによって、企業・産業、都市、ヒトに活力を与えるという一連の流れ」のことだと説明。そして、デジタルを活用して実現したNECの変革の事例として、営業・マーケティング改革、設計・開発の変革、サプライチェーンの変革、働き方改革の四つを挙げた。

 営業・マーケティング改革では、デジタルマーケティングに活用した。ウェブサイトなど、さまざまな顧客接点から得られる情報をAIにより分析し、顧客ニーズに合致した提案を行うことでエンゲージメントを向上。従来の4倍の見込み顧客を発掘したという。

 設計・開発の変革としては、ソフトウェア開発マネジメントに取り組んだ。発生したバグやレビューのデータをAIに学習させることで、プロジェクトの成否を進捗25%時点で80%判定することを可能にした。これにより、生産性と顧客満足度が向上できた。

 サプライチェーンの変革では、一部の汎用サーバーの需給予測にAIを活用。必要部品のシミュレーションでは、従来の人手に比べて月々の月末部品在庫を金額ベースで45%削減できるという予測がたった。

 また、注目度の高い働き方改革では、これまで人手で行っていた伝票の確認をRPA(ロボットによる業務自動化)で自動化した。結果、全体で70%の処理削減を可能にし、従業員一人ひとりがやりがいをもって取り組めるような業務にリソースを振り分けることができるようになり、全体の生産性が高まったという。

 新野社長は「IDCの調査では国内コグニティブ/AIシステム市場でNo.1を取ることができた。われわれ自身が変革を進め、これをもとにお客様のデジタルトランスフォーメーションを推進していく」と意気込みを語った。