2016年設立のフォトラクションは、建設会社向けのクラウドサービスを提供しているスタートアップです。6月にはAIを活用したBPOサービスもリリース。建設現場における現場監督の業務効率化を支援しています。中島貴春代表取締役に話を聞きました。
どんな会社なの
建設業、特に大規模建築を手掛ける企業向けにクラウドサービスを提供しています。
中島貴春 代表取締役
フォトラクションでは、「建築・土木の生産支援クラウド」として、クラウドサービス「Photoruction」を提供。スマートフォンやタブレットを活用して、写真や図面などのデータ、工事の情報が記載された「黒板」、工程表、タスクの管理などができます。データはクラウドストレージに保存され、場所を問わずデータを持ち運んで利用することができ、従来「紙」を中心に行われてきた作業をデジタル化。こうした機能により、特に大規模建築物の建設現場における「現場監督」の業務を支援します。
17年11月に提供を開始し、現在までに5万件の建設現場で利用されています。モバイル端末上で写真・図面などのデータや工程、タスクの管理を一元的に行えるツールとして評価されているそうです。
また、今年6月にはAIを活用した建設BPOサービス「Photoruction Eye」の提供を開始。Photoructionに写真や図面などのデータをアップロードすることで、AIと同社のオペレーターがデータの入力作業を代行します。
今後の方向性は
三つを重点として進めていきます。
「建設業向けサービスとしてほぼ最後発にあたる」といい、まずはシェアの拡大を目指します。そのなかで、開始したばかりのBPOサービスの利用拡大も狙います。加えて、他社との協業も積極的に進める考え。これまでにもクラウドストレージサービスやサイバーセキュリティ保険などで他社と連携してきており、今後も「自分たちに足りないところ、ユーザーニーズがあるところで積極的に手を組んでいきたい」としています。この三点に力を入れていく方針です。
また、「建物のバリューチェーン全体で使えるツールにしていきたい」と言い、調達から設計・施工まで、建築のフロー全体で使えるツールにしていくことを目指します。
よろしくフォトラクション
ゼネコンで現場監督として従事した経験のある中島さん。現場ではアナログな作業が多く、テクノロジーによって効率化できないかと、「趣味」で工事写真の管理アプリを作ったのが起業のきっかけとなったそうです。フォトラクションは「建築・土木の生産支援クラウド」でイッポ前へ!