2016年設立のcotobox(コトボックス)は、オンライン上で商標登録の出願ができるサービスを提供しています。AIを活用して類似する商標を検索できるなど、利便性の高さが特徴です。同社のサービスや今後のビジネス方針について、五味和泰社長に話を聞きました。
Company Data
会社名 cotobox
設立 2016年2月
所在地 東京都港区
事業内容 Cotoboxの開発・販売、商標業務DX導入支援、知財情報提供及びコンサルティング、それらに付帯する事業の企画・開発・運営
URL:https://corp.cotobox.com/
どんな会社なの
オンライン商標登録サービス「Cotobox」を提供しています。
五味和泰 社長
商品・役務(サービス)のネーミングやロゴの商標を取りたいとき、まず特許庁に商標登録の出願を行う必要があります。Cotoboxはその出願をオンラインで支援するサービスです。
特徴の一つが、AIを活用した検索機能。登録したい商品名やサービス名を入力して、区分(商標登録のカテゴリー)を選択し、同一・類似の商標を検索することができます。区分の選択はAIがサポートしてくれます。ロゴの画像をアップロードすると、類似したデザインのロゴを検索することも可能です。
そして、商標登録の出願を希望する場合、同社が提携している弁理士に出願を依頼することができます。メッセージで弁理士とやり取りし、出願書類を作成して、弁理士が特許庁に書類を提出します。
サービス上では商標の管理も可能です。出願状況や、特許庁の審査を経て登録が完了した後に、権利を維持するための更新期限の管理も行えます。
Cotoboxは17年11月にリリース。初めて商標を出願するという利用者が多く、登録ユーザー数は中小企業・個人事業主を中心に「1万5000ユーザーを突破している」といいます。商標の出願依頼を「最短3分」「相場価格の4分の1」で実現できるというスピードとコスト、使いやすさなどが評価されているそうです。
また、別サービスとして「Cotobox商標モニタリング」を、20年6月から提供しています。特許庁のデータを基に、自社の商標をあらかじめサービスに登録することで、類似の商標を取ろうとする他社の動きを検知したり、競合の会社名を登録してその会社の動きをチェックしたり、気になる商標の出願番号を登録して、その商標の状況を追跡したりすることができ、自社商標の保護やトラブルの防止に役立てることが可能です。
今後の方向性は
潜在的な顧客層のニーズを獲得していきます。
「中小以下の企業では知的財産の制度と距離が遠く、商標を持っていないという会社は多い」と言い、そうした企業に向けて、商標活用の啓蒙活動やサービス提供を強化していく方針。また、海外取引関係での相談も増えていることから、海外での商標保護や、日本に進出する海外企業の商標登録も支援していく考えです。
よろしくcotobox
弁理士として特許事務所でも働いた経験を持つ五味さん。その中で、紙を中心とした弁理士の働き方や、中小企業で知的財産の制度があまり利用されていないことなどに課題感を持っていたそうです。「知的財産はマニアックな制度で身近ではないと思うが、使いようによってはすごく使い勝手が良い制度でもある。どんどん広めていって、商標を身近にしていきたい」と話します。cotoboxは「オンライン商標登録サービス」でイッポ前へ!