米国の炭疽菌の影響で、電子メールによるクリスマスカードや年賀状がやけに増えてきた。これには、少々閉口する。勝手に送りつけてきて、人のインターネットバンド幅を使い、またディスクスペースも占有するわけである。

 そんななかで、最近やけに増えているウイルスメールに混ざって、MPEGファイル付きのメールも飛び込んできた。

 一見するとただの寝室盗撮ビデオのクリップだが、登場者のひとりが元台北市議会議員の女性らしいというのが、ふつうのビデオファイルと違うところだ。いたずら好きの友人が、数分間に編集された動画ファイルをクリスマスカードとして送ってきたのだ。

 去年の年末はこの盗撮ビデオのVCDが雑誌の付録として出回り、各ニュース番組はこの話題で持ちきりだった。ニュース番組がすべてワイドショーといった展開で、大半の時間をこのスキャンダルに割いていた。

 しかも当局がこの雑誌の回収を命じたため、今度はそのVCDとそのコピー版が闇市場に登場してしまった。夜店あたりで、日本円で5000円を上回る価格で取引されているという。

 バージョンもいくつかあり、セックスシーンに登場する相手の男性が、それぞれ議員などの有力者ということで、政界でもこのVCDの入手に躍起になっているという。巷ではこのVCDは営業マンの必携ツールとなっているようだ。

 VCDというのが台湾らしく、デジタルのビデオの一形態としてDVDとともに、一般家庭に定着していることがわかる。

 最近では、VCDやMP3が再生できるDVDプレイヤーの廉価版が日本円で1万円程度の価格で市場に登場している。

 今回のVCD騒動がこれらプレイヤーの売り上げにかなり貢献しているのではないだろうか。 (台北発)