参加型メディアに対して、一般企業が最も躊躇う点は「所詮、シロウトの意見でしょ」という部分のようだ。

 企業側から見れば、それは至極当然の懸念だろうし、「お客様のご意見」という窓口こそあれど、それと全く性質の異なる「一般生活者の視線」なんてものを受け入れる余裕はどこにもない。

 だが、参加型メディアに対する、これらの比較的ネガティブな印象というのは、このメディア自体をどう捉えるか、というところに起因しているだけのように見受けられる。

 どの分野にもその道のプロがいて、それを生業にしている人以外は全てアマチュアである。プロでなければ分らない事もできない事も当然ある。しかしそれは業種や社会的立場から個人を分類しているにすぎない。

 プロがプロとして関わる仕事には、その対価として報酬があるが、その一方で対価=報酬でなくても成立する活動というのを、もっと社会のなかで循環させていく必要があるように思うのだ。参加型メディアというのは、いわばその後方支援装置。プロ/アマチュアといった識別ではなく、そのメディア(対象)に対する信頼=トラストによって、個々人が自らの経験を自発的に共有しあうメディアの可能性を信じたい。(レビュージャパン 事業統括マネージャー 澁川直子)