エンロンの倒産とその騒ぎは日本でも報道されていることと思う。ガスパイプの空きを他社に販売することから始めた同社は、その後ありとあらゆるニッチの売買をコンピューターの助けを借りて積極的に展開し、結果倒産してしまった。企業間電子商取引、いわゆるBtoBの象徴とも見なされてきた同社の倒産は同社がドットコムビジネスに特化した体質でなかったのに関わらず、オンライン取引の各業界に衝撃をもたらしている。

 BtoBでは相変わらずの倒産劇と吸収合併が日常茶飯事であり、先日も米ケムコネクトがライバルの米ケマッチを買収した。売上額は両社あわせて年間40億ドルにのぼるが、それをほぼ2倍にしなければ黒字にはならず合併も致し方ないと考えられる。以前はオンライン商取引の主流と見なされていたBtoBであるが、楽観視できる状況では決してない。化学品のeマーケットプレイスは、競合する企業同士の買収や破綻などにより、近年減少を続けており、なかでも最大規模を誇っていたエンロンが業務を停止したことの衝撃は一際大きかったようだ。

 BtoCはどうだろう。折しもアマゾン・ドットコムがとうとう黒字転換を果たしたことで、改めてBtoC時代の復興と見る向きもある。玩具のオンライン販売の大手イートイズは2000年のクリスマス商戦に備えた大規模投資が徒となり年明けに倒産。ところが同社のサイトは01年の半ばに再公開されている。多額な投資を行ったブランドを消し去るのは惜しいのか、以前より規模を縮小し再開している。これもBtoC復興の兆しと言えるかもしれない。

 また政府と民間の間での電子取引を表す、GtoBやGtoCと言った言葉も一時期ほど目にすることはなくなってきている。

 2002年はBtoB、BtoCもしくはGtoBのいずれに追い風は吹くのだろうか。(米ニューヨーク発)