クロのちょっとブレイク

<クロのちょっとブレイク>5 ヨコハマ映画祭

2003/02/03 15:26

週刊BCN 2003年02月03日vol.976掲載

 趣味は三日坊主なのに仕事面では長~い付き合いになるから不思議。例えばラジオ日本からTBSラジオへ移局し、今はFM富士でON AIRしている“クロのシネマ・アップ”は25年以上だし、カミングスーンTVの開局と同時に始まった“クロのムービー・デリバリー”は6年目。“サンデー毎日”の星取りはかれこれ10年近い。

 東京国際映画祭や盛岡ミステリー映画祭など年1回のイベントやTVの特番も毎回必ずお手伝い。だからある意味“繰り返しの人生”です。毎日毎日、プロのスタッフと仕事する快感を味わいつつ、マイペースにアバウトに。

 リスナーから「クロさんの番組を中学の頃から聴いてます(31歳主婦)」みたいなお便りにドキッとしながらも即、立ち直り、相変わらずの若作り。

 でもね、同じ仕事でも必ず違う何かが起きるし、新しい出会いもワンサ。日々コレ新鮮なのですよ。

 そんな訳で第24回ヨコハマ映画祭の季節になりました。映画ファンによる手弁当&手作りの映画祭として、今や邦画界でも大注目。

 最初の頃は素人が選んだ素人の賞? 何それ? とマネージャーも映画会社もそれは冷たいものでした。

 しかしです。「ハマの空気が吸いたくて来ました」と高倉健さんが北海道ロケの合間をぬって現れ会場大興奮。すべての映画祭を欠席したにもかかわらず、です。身銭を切る真の映画ファンに応えてくれた瞬間でした。

 この時から“健さん”も出席したヨコハマ映画祭と評判になり、北野武監督には「ここでの受賞が一番嬉しい」と言われ、スタッフから阪本順治監督が育ち、今に至るという訳です。

 映画祭の言い出しっぺ、サラリーマン3人組もすっかり落ち着き、少しだけ黒字になったここ数年。 たまたまクロは横浜在住だったことから司会を頼まれステージに上がること23回目。 足腰が立たなくなっても入れ歯になっても続けるぞ!と決めてます。 貴方もよろしかったら2月2日、関内ホールへいらっしゃいません?あっ、終っちゃった!

[襟川クロ]
年間600本もの新作映画を制覇する元気印の映画パーソナリティ。BAY―FM「アクティブ・ウィークエンド」、COMING SOON TV「クロのムービーデリバリー」ほかに出演中。新聞、雑誌の連載から映画インタビュー、MCまでオールマイティにカバーする。
  • 1