Letters from the World
ルール
2003/12/15 15:37
週刊BCN 2003年12月15日vol.1019掲載
当然こんな時だからFry'sにも人が集まっているだろうと思い、土曜に行ってみると、がらがらだ。しかし、多くの顧客を期待してか、レジはなんと50個近くも開いている。言うまでもなく、レジで並んでいる人はいない。結局目新しい物はなく、単4の電池を買ってレジに向かう。レジには2つの列ができるようにラインが作られている。右側のラインは裏側のレジ、左のラインは表側のレジに行く人たちように準備されている。何度も書くが、レジに向かって並んでいる人はだれもいない。
私は、レジに近い右のラインからレジの入り口に向かった。右側のラインの入り口は表のレジ群の右端に出てくる。そしてそのレジにはお客がいなかったのである。そこで、私は電池を持ってそのレジの前に立った。「お客さん、裏のレジに行ってください。ここは、左の列に並んだ人のレジです。」と言われた。何度も言うが、誰もレジには並んでいない。「これはルールです。」サンクスギビングホリデーに客足が途絶えたFry'sの理由が見えたような気がした。どのような会社にも、ルールというものはある。それに従って作業をすることは決して間違ったことではない。しかし、ルールという約束に縛られていたのではいけない時もあるのだ。(米シアトル発:パシフィックソフトウェア パブリッシング 内倉憲一)
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