アマチュアのためのゴルフ心理学

<アマチュアのためのゴルフ心理学>19.ラウンド中は“現在集中”が鉄則

2004/12/13 15:27

週刊BCN 2004年12月13日vol.1068掲載

 ラウンドの途中まで調子よくまわっていたのに、1度ダボ(ダブルボギー)をたたくと、「やはり今日もダボが出たか。どうしていつもこう上手くいかないのだろう」と落ち込み、その後はズルズルと崩れてしまった経験はないだろうか。

 また、「これがうまくいったら、自己ベストだ」といったことや、「ここでミスしたら、結局またボギーか」というように、まだ起きてもいないことを想像してしまい、心身ともに必要以上に緊張して結局失敗してしまう人もいるかもしれない。

 こういう人の問題点は、どこにあるのか。実は簡単である。ミスをいつまでも引きずってしまうのは、起きてしまったこと(=過去)にばかり気をとられているし、まだ打ってもいないのに結果を先回りして気にする人は、未来に意識が向かっているのである。

 両者とも共通するのは、「今何をするべきか」という一番大切なことではなく、過去や未来の結果に意識がとらわれている点である。このため、その場のプレーに必要な判断力がなくなり、集中力ももちろん消えてしまっているのである。

 不可避なミスではなく、凡ミスに多いのは、スイングの失敗よりも、意識が過去や未来にとらわれているため、一打に集中出来ずに起きていることにまず気づいて欲しい。

 はたから見ていても集中して良いプレーをしている選手というのは、失敗したミスをどうリカバリーしようかといったことや、どう攻める(あるいは守る)のがベストか、といった今やるべきことを考えているのが見て取れるはずだ。

 今後、失敗したり、ついついスコアを計算したくなったら、「この1打に集中するのが大事なのだ。現在に集中しよう!」と言い聞かせてみて欲しい。

 そしてターゲットやリズムが意識できるようになると、次の1打は少なくとも考えすぎの時より余程うまくいくだろう。

 習慣づけることで結果にばかりとらわれることが減れば、自ずと結果もついてくるハズ。
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