アマチュアのためのゴルフ心理学

<アマチュアのためのゴルフ心理学>20(最終回).ラウンドは結果も内容もいつもバラバラ

2004/12/20 15:27

週刊BCN 2004年12月20日vol.1069掲載

 この連載も、いよいよ最終回となった。最後は、ラウンド全体についてのアドバイスで締めくくろう。

 あなたは自分自身がどのような時に良いプレーをし、どのような時にできないか把握しているだろうか。

 たとえば、ゴルフ場や同伴者との相性の良し悪し、天気や体調など、プレーに影響しがちな色々な状況や条件が浮かぶかもしれない。もちろんこういったものの影響は多々あるだろうが、その中でも見過ごすことができないものに心理面の差がある。

 調子の良い時を思い起こすと、プレーを楽しんでいた、無心だった、打つ前はターゲットだけをイメージしていた、ということが思い浮かぶのではないだろうか。

 逆に悪かった時は、スコアばかり気にしていた、スイングの形がずっと気になった、ミスショットをすると気持ちを切り替えられなかった、ということがあるかもしれない。

 ラウンドはその時々によって内容や結果がいつもバラバラだという人は、特に自分を知ることが大切となる。

 自分自身を改めて知るのに最適な方法は、過去の最高に良かったプレーと最高に悪かったプレーを比較することだ。そうすれば、より顕著に自分自身の良い時と悪い時のパターンが浮き彫りになる。過去のプレーを出来るだけ詳細に思い出してみよう。天気は?同伴者は?ゴルフ場の状態は?といったことから、その日ゴルフ場に向かう前に考えていたこと、目標にしたこと、朝一番のショットに向かった時の気持ち、といったものを具体的に思い出すのだ。

 こうしてラウンドを1つずつ思い返すと、心理的にも思考的にも全く違ったものだったことに気づくはずだ。こうして、良い時の気持ちや意識の持ち方を参考にし、次回からのラウンドに生かしてみて欲しい。

 冷静に自分自身を見つめなおし、良い時と悪い時のパターンの差がわかってくると、ラウンド中でも悪い時の状態に陥っていることに気づくことができ、そこから早め早めに抜け出すこともできるようになるはずだ。

 “ゴルフはメンタルなスポーツ”と言われる。皆さんも、心をポジティブにして、ゴルフを楽しんでいって欲しい。
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