▼野中ともよ会長兼CEO、井植敏雅社長兼COOによる新体制が発足したばかりの三洋電機が早々に大リストラ策を発表した。国内工場の20%を閉鎖・売却、全世界の従業員の15%を削減、有利子負債を現在の1兆2000億円から2008年3月末に6000億円へと半減──というのが骨子。人員削減は国内8000人、海外6000人と計1万4000人にも及ぶ。

▼05年3月期に1715億円の純損失を計上したのを踏まえ、事業領域を拡大しすぎたとの反省から聖域は設けず全社的な資源の集中を図っていく方針だ。「サステナビリティー(共生進化)」をキーワードに、地球環境、クリーンエネルギー、ユビキタスを3本柱に据え事業の再構築を進める方針だが、ただ記者会見では具体的な統廃合分野については言及がなかった。

▼西の三洋電機に対し、東ではソニーが経営再建を迫られている。ハワード・ストリンガー会長兼グループCEOは、就任後の記者会見で「ラズベリージャムの法則」なるものを披露。「パンにジャムを塗る時に全体に広げようとすると、ジャムは薄くなる。ソニーも全製品を継続するのではなく、プライオリティを決めることが必要」と、撤退領域があることを示唆した。

▼ソニーでは9月末にも具体的な新戦略をまとめる方針だが、ここには撤退領域も盛り込まれてくるのは確実。新経営陣にとっては苦汁の決断を下すことになるが、三洋電機も早期に統廃合分野を明確に打ち出せるかで、再建スピードは大きく違ってくるだろう。