ムハマド・ユヌス氏の2006年ノーベル平和賞受賞で一躍注目を浴びた無担保融資のマイクロクレジットを、ネットで実現しようという動きが出てきた。

 1年半前にサンフランシスコで生まれたKiva.orgは、途上国の起業家に個人が貸し付けできる小口金融のオンラインシステムを世界で初めて実現した非営利団体。世界から4万人近い有志が途上国の5000人に総額330万ドルを貸し付け、返済率100%をキープする。NYタイムズマガジンの06年トップアイデアに選ばれた。

 サイトではPayPalを使って誰でも25ドルから貸すことができる。貸す側に利息はつかないが、借りた側には年利16%の利息がつく仕組みだ。

 借りた人の写真とストーリー、貸した人の写真が並ぶサイト。たったそれだけのことなのに感動を誘うのは何故だろう。

 同じ街に昨年2月に誕生したProsper.comは、先進国の営利版P2P金融だ。貸し手にもバッチリ利息がつく。利息は貸し手と借り手の入札で決まるというラディカルなアプローチで、ビジネスウィーク誌が選ぶ今年のテックトレンドTop8に入った。

 P2Pの実力は金融でこそ真価を発揮できるのかもしれない。(サンフランシスコ発:ジャーナリスト 市村佐登美)