「撒き餌に群がる魚のような動きはなくなった」──。JEITA(電子情報技術産業協会)の秋草直之会長がこう例えたのは、国内のVista搭載PCの売れ行き状況だ。

 JEITAはこれまで、国内市場の動向を調査してきたが、世界の中で日本がどのような位置づけかを把握する調査は行っていない。そこで今回初めて米国、EU、アジア各国など主要国のハードおよびソフトの動向をまとめた「電子情報産業の世界生産動向調査」を実施、調査結果を発表した。

 ハード、ソフト、サービスなどを含めた電子情報産業の世界生産額は2005年で184兆円。このうち日本のそれは4分の1にあたる44兆円だという。ジャンル別にみると、テレビやデジタルカメラを含めたAV機器の世界生産額は15兆円で日本は7.2兆円。半導体などの電子部品は50.3兆円に対して、日本は16.2兆円と、ともに高いシェアを獲得している。一方でPCやサーバー、ストレージなどのコンピュータおよび情報端末は、世界生産額が40.9兆円で、日本は7.9兆円。PCだけに限れば、世界生産額は21.2兆円で、日系企業が占める生産額は1.6兆円と低調。

 「PCは世界的にコモディティ化してきている。ハードだけでなく、サードパーティのソフトやマネージドサービスなどソフト面を強化すれば、長期的に日本製品が力を発揮するだろう」と秋草会長はみているようだ。(環)