▼日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は、先に発表した「ソフトウェア・メトリックス2007」で、初めて「運用管理」に踏み込んだ。情報システムの寿命は17年から20年ほどで、運用保守にかかる費用は開発費の2-3倍、ホスト1台当り運用保守要員が5人必要──など、運用保守の評価尺度が初めて数値で示された。大企業中心の調査であることや、「うまくいっているシステムばかり調べても仕方がない」との批判もあるが、「こうすればうまくいく」と前向きに理解したほうがいい。

▼「運用管理」に目を向けたのは、ここにきて大規模なシステムトラブルが相次いでいるためだ。どんなにいいシステムを作っても、運用保守がおざなりで事故が起きれば、瞬時に企業の信用が失墜する。しかし「障害が発生したとき対応手順を定めていない」が35%、「サービスレベルの目標値を持っていない」が53%と、運用保守に対するユーザーの認識はまだ低い。

▼JUASは、併せて「要求定義書の書き方」をまとめた。要求と説明を一対にして箇条書きで記述する/見落としがちな「量」の要素を盛り込む/最終的にプログラムまで追跡できるようにする/解釈の余地を残すあいまいな表現を排除し正確に用語を定義する、などが骨子。なるほど分かりやすい方法だ。

▼しかし──。会見で具体例を示したJUAS。その中に用語の誤用や曖昧な表現が散見されることが、会場の記者から指摘された。「画竜点睛を欠く」と言うべきか。