最近、シアトルで日本企業や個人の顧客を対象にパソコンの販売やメンテナンスを手がけていた会社の社長が日本に帰るというので、コンピュータ関連の事業を引き継ぐことになった。その事業のなかにプロバイダ事業が含まれていた。

 件のプロバイダ事業だが、なんといまだにダイアルアップを使った回線サービスをしていたので驚いた。「今時、ダイアルアップはないでしょ。きっとDSLを知らないんだ」などと考えながらお客様に電話をしてみると、「住んでいる場所が基地局から遠くてダイアルアップしかない」「メールしか使わないからダイアルアップで十分」といった理由で選ばれていた。

 そこで、今度はダイアルアップを提供している会社に電話をして話してみると、実はダイアルアップが立派な市場としてまだアメリカに存在することが分かったのだ。残り市場とでもいうのだろうか、競合がなくなった分、お客様が逃げない市場が生き残ったのだ。

 日本とは異なり、ローカル電話の通話料金は固定なので、回線を長時間つないでも電話代がかさむわけではない。それもダイアルアップが残っている理由なのだと思う。(サンノゼ発)