北斗七星

北斗七星 2007年11月19日付 Vol.1212

2007/11/19 15:38

週刊BCN 2007年11月19日vol.1212掲載

▼国内では、カラーページプリンタが伸び悩んでいるものの、メーカー各社の表情はそれほど深刻ではないようにみえる。海外進出が進んでいる業界だけに、グローバルでの販売ボリューム自体はそれなりに確保していること、いずれ付加価値が大きいカラーの時代がくると読んでいるためと思われる。

▼製品面では、速く、安く、きれい、の戦いは依然続いているが、昨年から小さく、軽く、の戦いが表面化してきた。机の上あるいは下に置けるようにして、設置場所の自由度を増すことが、オフィスにおけるカラープリンタ普及の大きな要素になると各社が考え出しているからだ。この戦いの過程で、技術的にはLEDタンデム機の比重が急増している。カシオ計算機、沖データが先陣争いをしてきた方式だが、エプソンやリコーも主力機種の一つに品揃えを果たし、富士ゼロックスも近く新製品を投入するようだ。

▼現在新たなテーマとして浮上しているのは、セキュリティ、環境対策だ。セキュリティについては、プリンタに非接触ICカードをかざせば印刷実行という方向に固まりつつあるが、これから焦点になるのは、環境問題、具体的には低消費電力化の戦いであろう。これも従来から大きなテーマになってはいたが、「CO2の削減に大きな効果を発揮します」というのは、訴求力の強いキャッチコピーとして使えるだけに、各社の熱の入れ方が変わってきたようにみえる。低消費電力化をとことん進めて欲しいものだ。
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