▼液晶サイズが10インチ以下のミニノートPCが売れている。このところ前年並みの販売実績が続いてきたパソコン市場だが、モバイル用途に特化した5万円前後の超小型機種がユーザーの買い増し需要に火をつけたようだ。BCNランキングによると、7月7-13日の直近週では、ミニノートの販売台数がノートPC全体の22.3%に達している。

▼持ち運びに便利な小型軽量タイプのノートPCは、かつて国産大手メーカーが力を入れた時期があったが、短期的な人気で終わった。その理由は通常のノートPCと同等の機能を満たそうとしたため、2台目、3台目のサブマシンとして気軽に購入するには高額だったからだ。しかし、今回はASUSなどの海外メーカーがネット端末専用機に必要な機能に絞り込んで思い切った低価格を打ち出したため一気に買い増し需要を刺激したのだ。

▼その後、日本HPや日本エイサーなどが新商品を投入したが、国産大手メーカーは及び腰だった。単価が低いだけに収益モデルが描きにくく、リスクが大きいというわけだ。が、富士通が商品化の意向を表明したことで、ようやく他社も追随する見通しとなった。

▼低価格化によって一時的にはパソコンの単価下落につながるが、長期的には買い増し需要による市場の拡大が期待できる。久々にパソコン市場に明るい話題が広がってきた。ただこのブーム、火付け役はまたも海外勢。黒船来襲にどう体勢を整えるのか、国産ブランドの威信が問われている。