▼北京から帰国する際に、アルパイン相談役で中国・ニューソフトの育ての親である沓澤虔太郎さんと機内で出会った。80歳を超えての一人旅だ。あまりのお元気さに感動する。「ニューソフトの行事に出席してきました」と沓澤さん。「瀋陽で東芝ソリューションと会社をつくられましたね」と問うと、「これからニューソフトは中国全土で事業を展開しますよ」。

▼キューアンドエー社長の金川裕一さんと北京を旅した。二日目の朝のこと。「北京の印象はいかがですか」と尋ねたら、「中国の事業展開を考え直さないといけない」「どうしてですか」「30年前に初めてアメリカを見た時の驚きと似ているんです」「大きいということですか」「そう、成長する力を中国の街に感じるんですよ」。

▼帰りの機内で日本人の40代のカップルが隣に座った。聞けば、北京からクルマで2時間ほどの街へ2年前に転勤で移ったそうだ。「まるで昭和30年代の日本です」。「そこまで昔じゃないですよ」と奥様が口をはさむ。「いたるところで建築ラッシュに沸いています」。中国はいろいろな顔をもっている。どれが中国なのか。自分で感じる中国が揺るがない中国だ。（直）