▼台湾の総統選で馬英九氏が当選した。日本にとっても、台湾の存在は大きい。安定した政治体制でスタートできることは、東アジアの将来にとって好ましい。この先の4年間に、中国に向けての政策が集中することが予想される。

▼台湾の経済基盤には、デジタル・IT産業が大きく関わっている。とくに日本と台湾のこの分野における関係は深い。戦後から、日本は技術輸出を積極的に行ってきた。70年代に入って、台湾の米国留学組が帰国して、電子分野の製造業が活発化した。80年代には、パソコン市場の成長とともに力をつけ、下請け生産からOEM企業へと格を上げた。

▼さらに90年代になって目覚しく変貌した。中国の経済成長だ。台湾企業はこぞって中国で生産を開始。この収益構造を元に台湾企業はブランド商品を世界で発売した。21世紀に入って台湾経済はさらに成長して、中国とは切っても切れない関係となった。こうした経緯をみて、日本企業は台湾企業に中国市場で事業展開する際のパートナー役を求め始めた。中国に苦手意識をもつ日本の企業経営者は多い。それだけに、馬総統の政策から目が離せない。(直)