「社会知」を製品の販促につなげていく試みを行っている企業があります。ガス器具大手のリンナイは、顧客関係管理に強いシナジーマーケティングが開発するクラウド型社会知データベース「iNSIGHTBOX」の実証実験を実施し、ファンの獲得などで着実に成果を上げてきました。
「社会知」とは、ここでは他社と相互利用ができるデータのことを指します。これを活用することで、自社のデータ分析だけでは得られない新しい発見がもたらされます。リンナイのケースでは、他社の購買データから30代女性の生活スタイルを分析し、それに合わせて自社の製品を提案するといったことが可能となります。
セールスフォース・ドットコムの宇陀栄次社長は、『週刊BCN』の年頭所感で「イノベーションは、単一企業では生まれない。さまざまな技術や知恵を組み合わせ、複数の企業が連携してこそ実現できると思う」と語りました。「iNSIGHTBOX」は、産業を超えたイノベーションを実現する可能性を秘めたおもしろいソリューションだと感じています。(信澤健太)
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<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>シナジーマーケティング 優良顧客の候補を発掘 “社会知”を利用して新たな販売機会をメールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.2.7」より