SAPジャパンが、中小企業向け統合基幹業務システム「SAP Business One」の最新版を発表しました。同社は中堅・中小企業向け市場で確実にシェアを上げてきましたが、「Business One」ビジネスはいまひとつ先行きがみえませんでした。
昨年末、安斎富太郎社長にこの疑問をぶつけたところ、「実は、社内の営業担当者のなかにも『Business One』はもうやらないのではないか、と思っている者がいた。そこで7月から8月にかけて、社内とパートナーに『そんなことはない』というメッセージを発信した」と明かしてくれました。
安斎氏が社長に就任したのは、昨年8月15日。就任会見では、パートナービジネスの強化に取り組む姿勢を示しました。2015年までに、パートナービジネスの拡大で、売上全体の40%をパートナーとの協業で稼ぎ出す目標を掲げています。パートナービジネスの伸長という基本戦略の下で、「SAP Business One」ビジネスのテコ入れを図っているのです。
今後は、すでにグローバルで提供している「SAP Business One OnDemand」ソリューションや、「SAP HANA」で強化した「SAP Business One」用のアナリティクスソリューションをリリースする予定。パートナーはもちろん、競合にとっても気になる存在になりそうです。(信澤健太)
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SAPジャパン、中小企業向けERP「SAP Business One」の最新版を提供メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.4.3」より