SAPジャパン(安斎富太郎社長)は、報道関係者向けに会見を開き、2012年度の事業戦略を発表した。

 SAPは、2011年度(12月期)のソフトウェア売り上げが、前年度比25%増の39億7000万ユーロに達し、過去最高を記録した。インメモリデータベースソフト「SAP HANA」の売り上げは1億6000万ユーロ以上、モバイル関連の売り上げが1億3000万ユーロ以上だった。

SAPジャパンの安斎富太郎社長

 一方で、SAPジャパンの総売上高は21%増の6億2500万ユーロだった。ソフト売り上げは35%増、ビジネスアナリティクス(BA)関連売り上げは50%増、パートナーとの協業による売り上げは46%増と好調だった。「HANA」は世界売り上げの8%を占め、「グローバルでは4~5%。日本が市場の伸びを牽引した」(安斎社長)。認定コンサルタントは1000人弱増加し、約8000人を数えるまでになった。「HANA」のコンサルタントは、200人以上増えた。このほか安斎社長は、顧客満足度とパートナー満足度、従業員満足度のすべてが向上したことを紹介した。

 2012年以降は、アプリケーションをはじめ、モバイル、アナリティクス、データベース、クラウド・コンピューティング市場を重点事業領域に設定。安斎社長は、「アプリケーション、モバイル、アナリティクスでは市場をリードしていると自負しているが、データベースとクラウドではまだまだリードできていない。将来、すべての市場でリーダーシップを発揮できるようにする」と述べた。

 「HANA」は、五つのフォーカス市場のSAPソリューションすべてが基盤として利用。すべての製品開発部門に「HANA」タスクフォースと責任者を設置した。また、2011年の「HANA」はアプリやBAの基盤が中心だが、2012年はモバイルやデータベース、クラウドにも展開する。

「SAP HANA」に関連する取り組み

 パートナーとの協業強化については、共同ビジネス計画の立案と実践のほか、ERP以外の新規事業領域への協業拡大、Globalizationプログラムの継続推進、認定コンサルタントの増員を進める方針で、「2012年は認定コンサルタントの数を1500人は増やし、早く1万人を達成したい」(安斎社長)とした。チャネルビジネスの拡大を通じて、2015年までに、売り上げ全体の40%をパートナーとの協業で稼ぎ出す目標を掲げる。

 グローバルでは、20015年度までに総売上高200億ユーロ超えを目指す。「このまま15%以上伸びていけば、達成可能だ」(安斎社長)。また、10億人のユーザー獲得やクラウドの売り上げを20億ユーロ(全体の10%)に引き上げる方針を示した。(信澤健太)