北斗七星

北斗七星 2014年8月4日付 vol.1541

2014/08/07 15:38

週刊BCN 2014年08月04日vol.1541掲載

▼モンスターペアレントが、警察署に乗り込む。用件は自分の息子(娘)の処遇だ。警察官になった息子の帰宅が遅い、危険な場所に行かせるな、などとクレームをつける。モンスターペアレントが話題になり始めたのは、1990年代後半。その頃の学童は社会人になったが、モンスター(親)は成長していなかった。冒頭の警察官の例は、笑い話であってほしい。

▼ベネッセホールディングスで起きた個人情報流出事件が、なかなか収束しない。多くの企業では個人情報保護の意識が定着したものの、流出対策にとどまっており、個人情報の購入については対策が不十分だった。今回の事件で、そのことが明るみに出た。

▼ベネッセ事件を最も気にしているのは、子をもつ親である。わが子の個人情報が売買されたとなれば、モンスターでなくとも、穏やかではいられない。IT業界にも悪影響をもたらした。テレビなどでは、容疑者の名前よりも“SE”を強調していたからだ。親は悪い印象を抱いたに違いない。逮捕後の「元SE」という報道もおかしな言い方で、悪意すら感じる。将来、「SEにだけはなるな」とわが子に命じそうで、心配だ。(風)
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