今日のひとことWeb版

何もない場所を「家電の街」に

2015/02/09 15:26

 多摩ニュータウンの一つ、京王堀之内駅と小田急唐木田駅の間に位置する八王子市別所に、ケーズデンキ多摩ニュータウン店があります。2005年12月にオープンし、10年目を迎えた今、知らない地元住民がいないほど知名度が確立しています。当然、地元には常連客も多く、平日の午前中には比較的高齢の方が来店したり、夕方から夜にかけては男性の会社員が自宅に帰る途中に寄ったりもしています。

 今では一定のお客さんを確保して順調に成長しているわけですが、オープン当時は、非常に苦労したようです。まず、ケーズデンキを知らない人が非常に多い。次に立地。今はショッピングセンターなどがあって買い物エリアとしても栄えていますが、住宅街とあってオープン当時は商業施設が何もなかった。住民からは家電量販店が出店することによって、「閑静な街のイメージが損なわれる」なんて声もあったようです。当時は家電量販店による価格競争が激しかった時代。確かに「安売り」を前面に押し出している店舗があると、印象はあまりよくない。これを払しょくしたのが、ケーズデンキならではの質の高い接客です。他地域の価格競争には決して乗らなかった。ていねいでわかりやすく親切な接客で、家電量販店のよさを地元住民に浸透させました。それが功を奏し、今では他社も近くに店舗を出しています。八王子市別所を「家電の街」として発展させたのは、ケーズデンキ多摩ニュータウン店といってもいいでしょう。(佐相彰彦)

【記事はこちら】
<地域No.1店舗の売れる秘訣 あの人気店はこうしてつくられた>ケーズデンキ多摩ニュータウン店――多摩ニュータウンで高い知名度 決め手はスタッフの接客術

メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.2.9」より
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