▼OSS(オープンソースソフトウェア)が台頭してきた1990年代後半、ソフトライセンスでは儲けられなくなるという不安がSIerの頭をよぎった。ただ、蓋を開けてみると、むしろSIerはOSSを積極的に扱うようになり、システム構築ビジネスは落ち込むどころか盛り上がった。

▼そして今、IBMはデータベースやアプリケーションサーバーなどをクラウド上で構築するミドルウェアサービス「ブルーミックス」と、クラウド基盤の「ソフトレイヤー」を打ち出している。

▼クラウドネイティブのIT基盤が容易に構築できるため、SIerのビジネスの余地は大幅に減る印象さえ受ける。ブルーミックスはIBMも相当力を入れており、「毎週のようにアップデートされ、追随するのも一苦労」(あるIBMビジネスパートナー技術担当者)というからなおさらだ。

▼ところが、この担当者、「アップデートのたびに客先へ出向いて新技術を説明する“口実”ができる」と、ユーザーとのコミュニケーションの促進と、そこで聞き出した課題を解決する機会が逆に増えると喜ぶ。この商魂のたくましさは、ぜひ見習いたいものである。(寶)