Spring Framework 4に対応

 エンジニア向けの解説本は、基本的にエンジニアが執筆するためか、テクノロジーに寄りすぎていて読みにくいことが多い。というよりも、読むところがあまりない。読者であるエンジニアも、手元に置いて、必要なときに必要な情報を得るために活用するケースが多いので、必要最低限の解説に留めることになる。それで十分ともいえる。

 ところが、本書は違う。技術的なポイントをしっかり抑えつつも、それだけでは終わらせない。本書の主題であるJava/JavaEEの定番フレームワーク「Spring Framework(Spring)」をしっかり使いこなすために、Springが登場した背景やウェブアプリケーションについての解説も用意されている。また、読者の素朴な疑問に答えるために、「僕と若手プログラマの会話」というコラムが用意されているため、楽しみながらSpringの理解を深めることができる。

 改めて紹介しよう。本書は、Java/JavaEEの定番フレームワーク「Spring Framework(Spring)」の入門書である。2004年の発行から、「Spring2入門」「Spring3入門」と続き、今回で4冊目となる定番入門書。15年7月リリースの最新バージョン「Spring Framework 4」に対応した。また、最終章では「Cloud Nativeの入り口」と題し、クラウド対応システムの開発にも触れている。最後のコラムでは、企業システムが本当にクラウドに向かうのかについてまで考察していて興味深い。

 ちなみに、本書は著者の謝辞が最初に出てくる。感動不可避なので、ぜひ読んでいただきたい。エンジニアはカッコいいぞ!(亭)

『改訂新版 Spring入門』長谷川裕一、大野 渉、土岐孝平 著技術評論社 刊(3800円+税)