鴻海精密工業グループの傘下に収まって以降、ブランディングを含めて、シャープの非日系企業化が進んでいるようだ。

　このところ、鴻海は“自社ブランド”として、中国市場で精力的にシャープのプロモーション・マーケティング活動を行っている。今年10月に杭州市でシャープブランドのスマートTVを発表した際、鴻海の担当者は、「われわれのシャープ」と強調。先日開催された「世界インターネット大会」の展示会でも、鴻海は富士康（フォックスコン）ブランド以上にシャープを前面に押し出し、8K液晶映像モニターをメイン商材としてアピールした。

　シャープは11月24日、中国事業を統轄する新会社の設立を発表。現在は北京の夏普（中国）投資を地域統括会社としているが、今後は新会社を核に再編し、鴻海との連携を強化して中国事業を拡大させる。新会社は深セン市にある鴻海の拠点「富士康科技園」に設立される。