駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>自転車シェアサービスの競争過熱

2016/12/28 19:46

週刊BCN 2016年12月19日vol.1658掲載

 中国の市場変化のスピードは凄まじい。今年は、自転車シェアリングサービスに火がついた1年だが、すでに提供企業による競争が過熱している。

 夏頃まで、上海の街中で主に見かけるシェアリング自転車といえば、オレンジ色が目印の摩拜単車(Mobike)だった。しかし、その後は黄色の共享単車(Ofo)が急増。さらに、この1か月ほどの間で、青色の小鳴単車(Xiaoming Bike)の数も増えてきた。各社、すでに数十万台規模の自転車設置を進め、消費者の囲い込みを図っている。

青が目印の「小鳴単車」

 同じ自転車シェアリングだが、車体のデザインのほかにも、各社のサービス内容には違いがある。例えば、MobikeやXiaoming BikeはGPSを搭載し、スマートフォンアプリ上で、近くにある自転車の位置を簡単に把握できる。一方のOfoは、GPSこそ搭載していないものの、「微信(WeChat)」で直接利用することが可能。料金は最安で30分0.1元(1.6円)と破格だ。
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