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▼AIブームの火付け役となったIBMのWatson(ワトソン)は、AIを「人工知能」ではなく「拡張知能(アグメンテッド・インテリジェンス)」としている。アグメンテッドは拡張現実(AR)で馴じみがあるとはいえ、「ワトソンを巷に溢れる人工知能と一緒にするな」という強いこだわりがうかがえる。

▼学習方法一つ挙げても、機械学習や深層学習などがあり、どれがAIを指すのか、はっきりしないときもある。定番の分析ツールを“AI”と呼んだり、ワトソンのようにAIを否定したりするなど、さまざまだ。「人工知能と拡張知能とコグニティブの違いを述べよ」と、試験の引っかけ問題に出てきそうである。

▼かつてERPが初めて日本に上陸したときは、ワードが一人歩きして、およそ“ERP”と呼べない業務パッケージをERPと呼ぶなど、混乱を招いた時期を彷彿とさせる。その後、落ち着くところに落ち着いたことを考えると、怪しいAIはいずれ淘汰される。IT産業は新しい技術や概念によって発展するものだが、ワードは一人歩きしがちだ。案外、最初に“言った者勝ち”なのかもしれない。(寶)