入門ながら実装ノウハウが満載

 日本語や英語など、日常で書いたり話したりする言語が「自然言語」であり、そのテキストデータをコンピューターで扱うための技術が「自然言語処理」である。コンピューターによる自然言語の完全な理解は、AIが目指すゴールの一つ。その実現に向けた研究も進んでいる。

 ただし、現時点の自然言語処理は、テキスト検索やテキスト分類、テキスト抽出などが主な活用方法となっている。AIチャットボットは、その代表例であり、コールセンターを中心に多くの企業が採用するようになった。自然言語処理の適用範囲は、今後も拡大が予想される。基本的な仕組みは理解しておくべきだろう。

 本書は、Pythonを使って自然言語処理をウェブアプリケーションに実装するための入門書である。Pythonの基本的な知識は必要だが、事前準備としての環境構築から丁寧に解説しているため、実装までの作業がイメージしやすい。AI関連の特別な知識も不要なことから、自然言語処理の現状把握としても有効活用できる。(亭)

『Pythonで動かして学ぶ 自然言語処理入門』
柳井孝介、庄司美沙 著
翔泳社 刊 (3200円+税)