▼田舎に住む母親の古希の祝いを催すことになった。我が家では、当人が数え年で70歳を迎えた年の誕生日に古希を祝っている。妻に説明すると、得心がいかない顔をしている。

▼もはや結果は決まったかに見える自民党総裁選。奇しくも本紙発行日が開票日だ。最有力候補の菅官房長官が、行政のデジタル化を省庁横断的に進める「デジタル庁」創設を検討しているという。ICT関連政策の主体が複数の省庁にまたがっており、行政のDX、ひいては社会全体のDXに向けた推進力が弱いという課題意識を持っていることに、ひとまず安心した。それでも、異なる文化と背景を持つ組織に紐づいていた政策を一つに取りまとめて同じ方向に向かわせるのは、それほど簡単なことではないだろう。

▼プライベートなイベントなら、節目の年齢を数え年で祝おうと、満年齢で祝おうと、それぞれの文化を尊重すればいいだけの話だ。しかしDXは全体最適の視点なしには絶対に実現できず、数え年と満年齢が混在しているようなデータでは用をなさない。文化の壁を超えて、関係者それぞれが当事者意識を持って社会のDXをけん引しようと思える組織になることを願う。(霹)