成果を引き出す空間づくり
頑張っているのに成果が出ない、集中しようとしても続かない、商談で相手の本音を引き出せない―。ビジネスパーソンなら誰もが悩むことだと思う。「能力が不足しているからだ」と自分を責めてしまいがちになるが、本書は「成果を左右するのは、やる気よりも環境」と断言する。1級建築士の著者が、脳科学と心理学に基づく「空間の法則」から、誰もが楽に自然に動ける仕組みづくりを提唱している。
その一つが、商談時に座る位置。真正面は一見、話し合いや相談に向いているように思えるが、相手を真正面から観察する位置関係で、脳は“攻撃の可能性がある”と捉え、緊張が生まれやすくなってしまう。椅子を少しずらし斜め45度の位置に座ると、脳が味方だと受け取りやすく、相手を理解しようとする働きが生まれやすくなるという。
25分は、集中しやすい時間の区切りとして知られており、25分経ったら席を立つだけで脳が切り替わり、集中が続くとした。頑張り過ぎる前に、その場の見直しができるヒントが、たくさん掲載されている。仕事だけでなく、家族との関係性を良好に保ったり、子どもがのびのび育つ空間を整えたりと家庭でも活用できそうだ。
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『できる人は25分で「場所」を変える』
高原美由紀 著
青春新書 刊 1298円(税込)