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アップル 株主定例説明会で具体的なリストラ策は公開せず

1997/02/17 18:45

 経営再建に向けて再スタートを切ったアップルは、今後の方針について発表した。株主に対する定例説明会で、同社の会長兼CEO、アメリオ氏はスティーブ・ジョブズに続き、アップルの共同設立者であるスティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak)をアドバイザーとして迎えると発表したが、投資家が最も関心があるリストラ計画については具体策を明らかにしなかった。

 そのためか、アップルの株価は1986年以来、最安値となる15.38ドルにまで下落している。同氏が明らかにしたのは、今後のリストラ計画の方針を打ち出す機関で10人で構成される“エグゼクティブミーティング”をスタートするということだけであった。

 このメンバーには、ジョブスとウォズニアックが参加しているが、これまで技術部門を統括してきたエレン・ハンコックは含まれていない。アップルは現在従業員1万3000人の20%にあたる3000人のレイオフを計画しているとのうわさもある。

 また、キービジネスに集中するため、Newtonの売却などで、80億ドルの売り上げで利益が得られる体制にリストラを進めることも検討中と伝えられている。

 一方、アップルは18日から開かれるMac World東京で、マルチメディアポータブル、教育市場向け低価格eMate、さらにExponential Technologyの533MHz PowerPCを使ったハイエンド製品を発表するとした。
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