ZVC JAPANは4月14日、東京・港区 TAKANAWA GATEWAY Convention Centerにて「Zoom Experience Day 2026」を開催した。パートナー向けセッションでは「パートナービジネス最大化の鍵」と題し、パートナービジネス本部 執行役員の佐藤仁是本部長がZoom PhoneやZoom Contact Centerといった成長領域とパートナー戦略を、パートナービジネス営業本部の立石晴久チャネルアカウントマネージャーが刷新されたパートナープログラムの詳細を解説した。
Zoomはビデオ会議だけではない――「チャネルファースト」でZoom Phone市場を成長させる
「Zoom Experience Day」はZoomのビジョン、最新テクノロジー、お客様事例セッションや、展示ブースなどを盛り込んだソリューション体験型のイベントだ。2023年の初めてのリアル開催は400名からスタートし、4年目を迎える今年は来場者が1000名を突破した。
販売パートナー向けセッションで佐藤氏が冒頭に掲げたキーワードが「チャネルファースト」だ。同氏は直販責任者を4年半務め、今年2月にパートナー部門へ着任。直販での経験を生かし、パートナーとの協業を軸に市場を拡大していく戦略を打ち出す。
Zoomのビジネスは出社回帰が進む今も堅調に伸びており、その成長をけん引しているのが、AIを標準搭載したクラウドPBXのZoom Phoneだ。佐藤氏は「パートナー市場でZoom Phoneは成長余地がある」と見ており、直販で証明してきた経験をパートナー市場で再現することを自らのミッションと語る。
執行役員 パートナービジネス本部
本部長
佐藤 仁是氏
Zoom Phoneに続く成長領域――コンタクトセンターとAI
成長領域はZoom Phoneだけではない。富士キメラ総研の調査によると、クラウドPBX市場は2030年度に約2500億円規模、Contact Center as a Service(CCaaS)市場も2029年度に約2850億円規模への拡大が予測されている。
Zoom Contact Centerは2023年に国内提供を開始した。音声・チャット・ビデオ・AIボットを1つのプラットフォームで統合提供できる点が特徴だ。通話内容の自動要約やFAQ自動生成、CRM連携などの機能を追加料金なしで利用でき、既存システムとの複雑な開発連携も不要なため、導入ハードルが低い。
さらにZoom製品のAIは、ChatGPTやGeminiなど複数の大規模言語モデル(LLM)を最適な形で組み合わせる「フェデレーテッドアプローチ」を採用。「AIモデルの性能で勝負するのではなく、ユーザーの満足のためにAIを使う」と佐藤氏は説明する。
こうした強みを活用した事例 が奈良市だ。ZVC JAPANは奈良市と「音声コミュニケーション及びAI活用事業に関する協定」を締結し、Zoom Phone、Zoom Contact Center、Zoom Virtual Agent(AIによる音声問い合わせ自動応答)の導入が決まった。自治体への導入は初となる。決め手は各製品を1つのプラットフォームで提供できる包括性に加え、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)への登録だ。佐藤氏は「奈良市を皮切りに、今後一気に地方自治体に広がるだろう。すでに多くの引き合いがきている」と話す。
通信インフラへと進化するZoom。パートナーとともに市場を盛り上げたい
Zoom MeetingsとセットでZoom PhoneやZoom Contact Centerも販促するクロスセルが広がったことで、Zoomは企業のコミュニケーションツールから通信インフラへと位置づけが変わりつつある。
パートナープログラムについては、チャネルアカウントマネージャーの立石氏が説明した。同社は2025年11月に「Zoom Upパートナープログラム」を刷新。新プログラムではパフォーマンス(売上)・プロフィシエンシー(専門知識)・パーティシペーション(案件創出)の3カテゴリーでポイントを貯める方式となり、自社のビジネスモデルに合わせた柔軟な昇格が可能となった。「評価期間の途中でのレベルアップもできるなど、新規参入パートナーも参加しやすい仕組みにした」と立石氏は語る。
パートナービジネス本部
チャネルアカウントマネージャー
立石 晴久氏
最後に佐藤氏は「直販と同じ成長をパートナー市場で再現するのが私のミッションだ。グローバルでの成功パターンを日本市場でもパートナーとともに展開し、この市場を一緒に盛り上げたい」と呼びかけた。