日本の店長

<日本の店長>第15回 オーエー・システム・プラザ 東京本店 長澤文明店長

2003/04/14 18:45

週刊BCN 2003年04月14日vol.986掲載

 オーエー・システム・プラザ東京本店は、顧客として初心者や初級者層の獲得に注力する。同店舗は、東京・秋葉原電気街の中央通りに位置しており、近隣にラオックスの「アソビットシティ」が店舗を構える。長澤文明店長は、「中央通りは、大型の総合エンターテインメント館によって客層が変わった。

初心者層の獲得を目指す

 最近では、女性が訪れるケースも多く、こうした層が来店しやすいような店舗作りを徹底する」と強調する。これまでは、2階フロアにデジタルカメラを展示していたが、このほど1階の入り口付近に配置場所を移動した。これにより、「デジカメの売上高は、前年同月比200%増となった」としている。

 接客では、専門用語を使わずに予算と購入用途を聞き出す。長澤店長自身も現場で接客することが多く、「従業員の接客態度が悪かった場合は、その都度注意する」ことで改善している。店内は、1階が新品パソコンとデジカメ、2階がパソコン周辺機器、3階が組立パソコンと中古パソコン、4階は全面、中古パソコンという構成。「パソコンマニアが購入する商品を上層階、初心者や初級者が購入する傾向が高いものを下層階に展示した」と、新規顧客の開拓に向け工夫している。売上比率が高い商品は新品パソコンで、全売上高の50%以上を占める。だが、低価格競争が激化するなか、粗利率の点からいえば、「パソコンの売上高が高くても、利益につなげることが難しい」と肩を落とす。

 今年度(2003年9月期)中間期の売上高は、「厳しい状況」と漏らす。パソコンの拡販については、プリンタとのセット販売などで値頃感を出し、粗利率の向上につなげていく。一方、中古パソコンは粗利率が新品パソコンと比べて高く、加えて初心者や初級者にまで裾野が広がりつつある。これまでは中古パソコンを積極的に拡販しなかったが、「4階の全フロアと3階の半分を使って展示した。これで前年同月比20-30%増で推移するようになった」という。現在は、中古パソコンの売上比率は10%程度。「これを20%以上に引き上げたい」意向だ。(佐相彰彦)
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