店頭流通

インフォコム 携帯電話へのメール送信サービス パッケージ化して販売へ

2004/10/04 18:45

週刊BCN 2004年10月04日vol.1058掲載

 中堅システムインテグレータのインフォコム(沼惇社長兼CEO)は、モバイルサービス事業強化のため、パソコンに送られたメールを携帯電話に自動送信・閲覧するサービス「約丸」について、これまでASP(アプリケーションの期間貸し)形式で提供していたものをパッケージソフト化して年内に販売開始する。

 今年5月に発売した「約丸」は、ASPサービスとして直販をメインに提供していた。その後、販売パートナーを通じた間接販売を強化する戦略に方針転換。「直販だけではどうしても販路が限られてしまう。顧客層を広げるためには、販売パートナー経由の間接販売にシフトする必要があった」と、白土基・モバイル・インターネット本部Mobile&Broadband部ソリューション事業グループ課長はその理由を説明する。

 しかし、「ASPサービスというビジネスモデルでは、販売パートナーが得られる利益が薄く、メリットを感じてもらえないことが多かった」(白土課長)こともあり、実際はパートナーの開拓が難しい状況にあった。

 そこで、システムインテグレータが約丸を使ったシステム構築ビジネスも手がけられるようにするため、パッケージソフトの開発に着手。年内に出荷を開始する。併せて販売パートナー企業を募っていく計画だ。パッケージソフトのライセンス価格は、「ASPサービスの価格(1ライセンス年間3780円)よりも下げて提供する」(白土課長)予定だ。

 「約丸」は、パソコンで受信したメールを指定した携帯電話に自動送信、画面に合わせて見やすいように自動変換した形で閲覧できるサービス。言語理解研究所(徳島市、青江順一社長)が開発した言語処理技術を使うことにより、メール原文の要約を自動的に抜き出し、要約文のみを表示することができる。
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