店頭流通

ライブドア ウイルス対策ソフトで初年度シェア5%が目標 ダウンロード販売サイト開設も

2004/10/18 18:45

週刊BCN 2004年10月18日vol.1060掲載

 ライブドア(堀江貴文社長兼最高経営責任者)は、ソフト販売事業で一般消費者向けに10月1日から販売開始したウイルス対策ソフト「パンダチタニウムアンチウイルス」で、初年度に市場シェア5%の獲得を目指す。量販店などのショップ販売を主軸に展開するが、バンドル展開やオンラインでのダウンロード販売など、さまざまなチャネルで販売を手がけていく考え。近くダウンロード販売サイトも開設する。

 「パンダチタニウムアンチウイルス」の開発元は、スペインのセキュリティソフトメーカーであるパンダソフトウェア(ビルバオ市)。日本市場では、ITXイー・グローバレッジ(ITX-EG、野村昌雄社長)が総販売元として法人市場をターゲットに販売展開しているが、一般消費者向け市場ではライブドアが販売元として営業展開する。ライブドアがウイルス対策ソフトを販売するのは、今回の製品が初めて。

 ライブドアのソフト販売事業を統括する加藤智裕・執行役員副社長ソフトウェア事業部担当は、「ウイルス対策ソフトは最も活気のあるジャンルだけに、約3年前から技術的に優れていることを主眼にソフトを選定してきた。(パンダ社のソフトは)未知ウイルス検出技術を搭載しているなど、大手競合他社にない技術を持っており、販売を決めた」と説明する。まずは初年度、個人向けウイルス対策ソフト市場でシェア5%の獲得を目標に掲げている。

 一方、ITX-EGの野原善政・ビジネスデベロップメントマネージャーは、「サポートや、ショップでの販売実績のある販売会社に委託する方針を決め、幅広いジャンルの個人向けソフトを手がけてきたライブドアに声をかけた」としており、個人向け市場への参入を今春から両社で検討してきたという。

 販売は、①量販店やパソコンショップでの店頭販売、②インターネットを通じたダウンロード販売、③ソフト販売サイトでのパッケージ販売、④法人向け販売チャネルを活用した販売──の4種類のチャネルを活用する方針。

 ライブドアの加藤副社長は、「店頭販売が全体の約60%を占めることになるだろう」と、4つの販売チャネルのなかでも店頭販売を積極化させる考えを示す。また、ダウンロード販売にも意欲を示しており、近くライブドアにとって初めてとなるダウンロード販売サイトを開設する計画だ。さらに、メーカーおよびショップブランドパソコンへのバンドル提供も検討している。

 「パンダチタニウムアンチウイルス」は、未知の不正プログラムについても検知・駆除できる機能が特徴。製品ラインアップは、「通常版」(価格は6279円)と、「2ユーザーパッケージ」(1万1340円)の2モデル。
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