店頭流通

マカフィー ソフトや周辺機器を対象に、無料体験版のバンドルを検討

2004/10/25 18:45

週刊BCN 2004年10月25日vol.1061掲載

 マカフィー(加藤孝博社長)は、一般消費者向けセキュリティ対策ソフト販売事業で、他ジャンルソフトやパソコン周辺機器に、セキュリティソフトの無料体験版をバンドルする検討を開始した。

 すでに9月中旬から、知名度向上や新規ユーザー開拓のための施策として、アイフォー(安藤健一社長)が開発・販売するはがき作成ソフト「筆王2005」に、主力のセキュリティソフト「マカフィー・ウイルススキャン」の90日間体験版を無料で提供している。

 マカフィーでコンシューマ事業を統括する田中辰夫・執行役員コンシューマー営業統括本部長は、「筆王の購入者のなかで、何人の有料ユーザーを獲得できるかを検証したうえで、好調であれば他ジャンルのソフトや周辺機器でも同様の展開を行っていきたい」としている。具体的にソフトでは「ユーティリティ」関連を視野に入れているとしている。

 セキュリティソフトメーカーとはがき作成ソフトメーカーの提携は、2002年にセキュリティソフトで競合するシマンテックとトレンドマイクロが、体験版ではなく正規版をセット販売したことがある。これに対して田中執行役員は、「正規版とのセットではソフト単体よりも価格が高くなってしまい、(はがき作成ソフトとセキュリティソフトの)両方を購入したいと考えているユーザーは少ない。新規ユーザーの開拓には寄与しないだろう」と指摘する。そのうえで、「たとえ期間を限定しても、無料体験版の提供が適切と判断した」と戦略の違いを強調している。

 マカフィーは、昨年10月1日にコンシューマ向けソフト販売事業を再開。今年9月末の時点で、初年度目標の80万ユーザーに対し、約134万ユーザーを獲得しているという。10月15日には新バージョンを発表し、来年9月末までに170-250万の新規ユーザー獲得を目標に掲げている。
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