店頭市場ピックアップ

ハガキ作成ソフトの販売動向

2004/11/15 16:51

週刊BCN 2004年11月15日vol.1064掲載

年末に向け需要が急拡大

9月に比べ市場規模は7.5倍に

 ハガキ作成ソフトの需要が年末に向け増加傾向をたどっている。ハガキ作成ソフトの冬商戦が幕を開けた9月中旬と比べて、11月に入ってからの市場規模は7.5倍程度の水準(週次ベース)にまで拡大している。

 図は、BCNランキングによるハガキ作成ソフトの販売本数指数を表した。メーカー各社が冬商戦向け製品の販売を順次始めた9月13-19日の販売本数を100とした。市場は、週を追うごとに拡大しており、11月1-7日は749にまで達している。

 これは、夏商戦が厳しかった状況を踏まえ、メーカー各社が製品の機能や販売戦略を見直し、冬商戦で何としてでも夏の落ち込みを取り戻そうと背水の陣で臨んでいるからだ。

 機能面では、パソコン専門店や家電量販店から、「ハガキ作成ソフトのユーザーは、写真を使って年賀状を作成するケースが圧倒的に多い」との声が挙がっていることを重視し、デジタルカメラに限らず、携帯電話などで撮影した画像を簡単に取り込めることを追求した。アイフォーでは、携帯電話に加えてPCカメラで撮影した画像を活用して年賀状を作成できるようにした。

 販売面では、アライアンスを組んで拡販を図ろうとする動きも見られる。クレオでは、年賀状ソフトをはじめ、インクジェットプリンタ、紙、インクなどを切り口に、店頭デモを年末商戦に向けて積極的に実施していく計画。通常は、店頭デモを各ショップの裁量に任せていたが、今年の冬商戦に関しては各メーカーとタイアップし、どのような店頭デモを行うことが最適かを提案していくという。

 ショップでも、「冬商戦に向けた商品のなかで、ハガキ作成ソフトは依然として販売本数がピークになる代表的なもの。夏の販売が鈍かった分、冬は前年同期を上回りたい」意向だ。年末に向けて販売がさらに右肩上がりになるかどうかは、メーカー、ショップともに腕の見せ所といえそうだ。
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