店頭流通

サクセス サイトリニューアルで35万アイテムに拡充 DVDソフト加え05年度は売上240億円へ

2004/11/29 16:51

週刊BCN 2004年11月29日vol.1066掲載

 パソコン専門店のサクセス(杉浦敏雄社長)が運営するネットショップ「ピーシーサクセス」は、11月15日にサイトをリニューアルした。アイテム数をリニューアル前の2万5000点からDVDソフトなどを加えることで35万点へと大幅に拡充。配送後の自動メール配信機能などで業務効率化も図った。今年度(2005年10月期)のネットショップ売上高を、前年度の1.9倍にあたる240億円にまで引き上げる。

 サイトのリニューアルでは、DVDソフトを新しく商品として追加したほか、ビジネスソフトやパソコンサプライ品の大幅な増加を図った。DVDソフトの取り扱いを新しく開始してタイトル数7万点を揃えたほか、ビジネスソフトを7万点まで増やした。マウスなどサプライ品やアクセサリー品、デジタル家電の品揃えも充実させた。

 リニューアルの理由について、谷口怜・営業部長は、「電話やメールでの問い合わせが、パソコン用語を教えて欲しいなどといった初歩的な内容が多くなってきている」と、パソコン上級者に加えてパソコン初級者も増えてきたためと話す。「1年前までは30-40歳代の男性が大半を占めていたが、最近では女性のネット購入者が顧客全体の10%を超えるなど顧客層が変化してきている。さらに顧客を増やすためには、初級者層でも購入しやすいアイテムを強化することが重要」と判断した。

 リニューアル前の売上構成比は、サプライ品やアクセサリー品を含めたパソコン関連機器が40%強、組立パソコン用パーツが40%弱、パソコン本体とデジタル家電がそれぞれ10%だった。これを、パソコン関連機器を50%以上に引き上げ、DVDソフトを5%、ビジネスソフトを3%弱、デジタル家電を10%以上に増やしていく。

 システム面では、メーカーや流通商社などの受発注システムとの連携を図り、在庫数の自動更新を可能とした。さらに、自社の物流システムとの連動で、ユーザーに対して配送後の自動メール配信などの機能を加えた。新システム構築への投資は約1億円。

 ネットショップ「ピーシーサクセス」の昨年度の売上高は、前年度比42.6%増の123億1000万円。同社は、ネットショップを主力ビジネスとして位置付けており、「売上構成比は、全体の80%を占めるようになった」と、好調さをアピール。

 ネットショップとリアルショップの相乗効果については、「サイトで好調だった商材を、店頭でも販売することを模索している」という。今年度はネットショップで240億円の売上高、リアルショップを含めた同社全体の売上高では前年度の約2倍となる300億円を狙う。
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