店頭流通

システムインテグレータ 英単語ソフトでコンシューマ市場参入 来年4月に携帯電話版などを発売へ

2004/12/20 18:45

週刊BCN 2004年12月20日vol.1069掲載

 企業向けのシステム構築やソフトウェア開発・販売を手がけるシステムインテグレータ(梅田弘之社長)は、英単語学習ソフトでコンシューマ市場に参入する。来年3月には同社ホームページに試験版を掲載し、ユーザーの評価を経て、4月末までにパソコン量販店でパッケージソフトを販売するほか、携帯電話向けコンテンツ版などとして有料配信する。同社は英単語学習ソフトだけで、来年度(2006年2月期)に約2000万円の売上高を目指す。

 システムインテグレータがリリースする英単語ソフト「英単ダウト」(仮称)は、音声が付きトランプゲーム「ダウト」を行う感覚で、楽しみながら英単語を覚えるソフト。ゲーム世代の中・高校生から大人までを対象に、店頭向けパッケージソフトとNTTドコモやauなど携帯電話の有料インターネットコンテンツ、パソコン利用型の有料ソフトの3形態で販売する。

 来年3月には、パソコン利用型として同社ホームページ上に試験版を掲載、無料ダウンロードを開始する。試験版をユーザーに利用してもらった上で、その評価をもとに改良を加える。4月末までには、店頭向けパッケージソフトと携帯電話向けコンテンツ版、パソコン利用ソフトの提供を開始する。店頭パッケージの値段は未定。携帯電話向けコンテンツ版とパソコン利用型ソフトは月額200-300円にする予定。

 梅田社長は、「当社にとって、英単語ソフトは今後の企業成長を占う試金石となる。企業向け事業に加え、コンシューマ市場も拡大したい」として、将来的にはゲーム感覚のコンテンツを取り入れた別の学習ソフトを開発することも検討している。

 英単ダウトは、ゲーム世代に受け入れられやすいように、独自の仮想対戦相手となるアニメキャラクターを多く登場させ、このキャラクターとユーザーが対戦しながら、英単語を学べる。

 仮想対戦相手側で出す英単語の質問に正答するたびにポイントが加算され、ユーザー別の順位が付けられる。正答率が高まると、徐々に質問やゲームの難易度が高まる仕組み。「ゲームを楽しみながら、自然と学習効果を上げられるソフト」(梅田社長)と、現在国内で販売されている英語学習ソフトに比べ、ユーザーに受け入れられやすいと自信を見せる。

 英単ダウトの売上高は来年度(06年2月期)、約2000万円を予定している。英単語以外の学習ソフト開発も進めており、これらを含め3年後の07年度(08年2月期)にはコンシューマ向けソフトだけで約1億円の売上高を目指す。

 同社は95年3月に設立以来、企業の基幹業務全般のオープンシステム構築やEC(電子商取引)サイト構築パッケージ、オラクル技術者向け支援ツールなどで、業績を伸ばしてきた。今年度(05年2月期)の売上高は、前年度比約25%増の約10億円を見込んでいる。
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