店頭流通

マカフィー 今年末までに450万人ユーザー獲得へ ソフトメーカーとアライアンス推進

2005/01/31 18:45

週刊BCN 2005年01月31日vol.1074掲載

 マカフィー(加藤孝博社長)は、個人ユーザー向けウイルス対策ソフト「マカフィー・ウイルススキャン」の販売事業で、今年末までに450万人ユーザーの獲得を目指す。2004年12月末時点での獲得ユーザー数は約200万人。

 競合他社が力を入れるパソコンショップや量販店でのパッケージ販売を重視するのではなく、メーカーパソコンへのバンドルと、ISP(インターネットサービスプロバイダ)のネット接続サービスと組み合わせた販売を中心に顧客を増やしていく方針。

 現在、パソコンメーカーではNEC、東芝、デルなど6社、ISPではビッグローブやソネットなど36社と協業。今後、「他ジャンルのソフトメーカーと協業し、他のパッケージソフトに無料体験版をバンドルして提供する取り組みを、複数のソフトメーカーと近いうちに開始する」(田中辰夫・取締役営業統括本部長)計画もある。

 すでに昨年9月中旬からは、アイフォーのはがき作成ソフト「筆王2005」に「マカフィー・ウイルススキャン」の無料体験版をバンドル提供している。田中取締役は、「有料ユーザーになるケースが予想以上に多かった。セキュリティソフトに関心を持っていないユーザーへのアプローチとして魅力的な施策」と話しており、はがき作成ソフト以外のソフトに無料体験版をバンドルするという。

 マカフィーは、03年10月1日にコンシューマ向けソフト販売事業を再開。昨年9月末の時点で、初年度目標の80万ユーザーに対し、約130万ユーザーを獲得。昨年末時点では200万ユーザーを突破し、獲得ユーザーが急激に増加している。田中取締役は、「バンドル提供しているパソコンメーカーが増えたことが寄与している。プリインストールしているソフトの無料体験版を使い、期限が切れた後に有料版を使ってくれている比率は高い」とパソコンへのバンドル戦略が奏功していることを強調する。
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