「パソコンはここ数年、売り上げが厳しい状況が続いていたが、(「Windows 7」の)発売を機に大いに盛り上がってくると期待している」と、ビックカメラの宮嶋宏幸社長は期待感を隠さない。
全国への波及、まだ途上
同社では「Windows 7」発売に合わせ、OSのソフトウェアや搭載PCの購入者全員を対象に抽選で7万ポイントを付与するサービスなど七つの特典サービスを実施。ソフトやPCだけではなく、関連サービスも充実させて販売拡大を見込む。
最も期待しているのはPCの買い替え需要。“旗艦店”の有楽町店はビジネスパーソンやファミリー層が主要客だが「搭載PCの予約はVistaの2倍」(吉岡智洋・有楽町店本館5FWindowsコーナー主任)と、「出だしは好調」(同)だ。好調の要因は、動作がネットブックでも対応できるほど軽く、「Vistaとは異なり、PCメーカー各社が足並みを揃えてきていることが大きい」と、吉岡主任は分析する。

10月22日にビックカメラが有楽町店で開催した「Windows 7発売カウントダウンイベント」。宮嶋宏幸・ビックカメラ社長をはじめ、樋口泰行・マイクロソフト社長、タレントの南明奈さんらが出席した
秋葉原の大手家電量販店では、「Windows 7」発売直後の土・日曜日の客足について、店員は「ものすごかった」と振り返る。この店では、タッチパネルに対応した24V型デスクトップPCであるソニーの「VPCL119FJ/S」が、10月22日の発売後2~3日間で完売。別の販売員に聞くと「メーカーが初回生産分を完売したため、納期は未定になっている」という。この担当者は、「タッチパネルがここまで好評だったとは」と、驚きを隠さない。
都心の家電量販店が「Windows 7」に沸く一方で、郊外のある大手家電量販店の売り場は、「Windows 7」搭載PCが潤沢に揃っていない。売り場では7発売のチラシやPOPなどを多く見かけるものの、「製品が完全に入れ替わるのはもう少し先になりそうだ」と、全国の店頭で7が浸透するには、まだ時間を要しそうだ。
【次回は録画ができるテレビ】